仕事でやりがいを感じるには4つの働き方が重要だった
仕事のやりがいって、イマイチどんなものなのか分からなかったりしますよね。
先にお伝えすると、仕事でやりがいを感じている状態というのは、仕事を通じて「報酬」「成長」「挑戦」を得ることで「ああ、やった甲斐があったなあ」と嬉しくなったり、楽しくなったり、エネルギーが満ちてきたりする状態のことです。
そんな「仕事におけるやりがい」ですが、無理に持つ必要はありません。
仕事に対する考え方、捉え方は人それぞれです。
ただ仕事にやりがいを感じることが出来れば純粋に楽しいですし、仲間や顧客にも貢献でき、人生に充実感を得られるはずです。
ということでこの記事では、仕事のやりがいとは何か?また仕事でやりがいを感じるための働き方についてについてお伝えしていきます。
これからお伝えすることは、1万人以上のビジネスパーソンの相談に載ってきた小田真嘉(おだまさよし)さんの考えをベースにしています。
もし仕事にやりがいを感じたいという気持ちがあるのであれば、このままお読みください。
目次
1.仕事のやりがいとは何か?
改めてお伝えしますが、仕事のやりがいとは文字通り、その仕事をやった甲斐のことです。
例えば、何か仕事をしたときに、お客様に「あなたのおかげで助かったよ」と言われたり、上司に「君のおかげで仕事が進んだ」と褒めらたり、給料が上がったとします。
そうした時に、
「この仕事をやってよかった」
と思います。
このように「仕事をやった甲斐があったと感じること」が、仕事にやりがいを感じるということです。
そして仕事にやりがいを感じると、
- 楽しい
- 嬉しい
- 充実感を得られる
- 感謝の気持ちがわいてくる
- もっと頑張ろうとエネルギーがわいてくる
といったような、良い影響が出てきます。
では仕事のやりがいとは、どんな条件で感じるものなのか?
それは次の3つです。
2.仕事のやりがいを感じる3つの条件
- 労力に見合った報酬
- 自己成長
- 挑戦
一つずつ見ていきましょう。
2-1.「報酬」によって仕事のやりがいを感じる
自分のした仕事(=労力)に対して見合った報酬があった時に、人はやりがいを感じます。
報酬というのは「給料が増えた」「いつも以上にお金がもらえた」といった「金銭」に関することだけではなくて、
- 給料が増えた
- 周りから評価された
- 仕事をしていること自体に喜びを感じた
- 人から感謝された
- 目標を達成した
なども含まれます。
報酬は分かりやすいですよね。実際、給料が高いからやりがいを感じている、という人もいます。
でも実は、仕事のやりがいを感じる上で報酬よりも大切なことがあるのです。
それが「自己成長」です。
2-2.「自己成長」によって仕事のやりがいを感じる
仕事を通して自分が成長できた時、人はやりがいを感じるものです。
ここでいう成長とは、
- 能力的な成長
- 精神的な成長
この2つのことを指しています。
これも一つずつお伝えしますね。
2-2-1.能力的な成長による仕事へのやりがい
仕事をする中で能力的に成長できることは、大きなやりがいを感じることにつながります。
たとえば、
「資料を作るのに1時間かかっていたのに、45分で出来るようになった」
「仕事で使う機械の使い方がイマイチ分からなかったが、使いこなせるようになった」
「プレゼンで最初は上手く話せなかったが、スムーズに話せるようになった」
など、今まで出来なかったことが出来たり、分からなかったことが分かったりすると、人はそこにやりがいを感じるのです。
これは仕事だけでなく、趣味でもそうですね。
趣味とは基本的に、出来ないことを出来るようにしていく活動です。もしくは、自分の世界や考え方を広げていく活動です。
人がわざわざ趣味にお金を払うのは「出来なかったことが出来るようになったり、知らなかった世界を知ることができたり、そこに『やりがいを感じられる』」ということを本能的に知っているからです。
このように、今まで出来なかったことが出来るようになった時、人はそこに本能的なやりがいを感じます。
もしその体験を仕事でできるのであれば、それはやりがいのある仕事ということになるのではないでしょうか。
2-2-2.精神的な成長よる仕事へのやりがい
精神的な成長を遂げることは、能力的な成長以上にやりがいを感じます。
自分の能力以上の仕事に取り組むと、能力が開花していきます(正しい例かどうかは微妙ですが、ひたすら営業し続けていたらあがり症を克服できたなど)。
また、自分の長所・短所・得意なこと・苦手なこと、または自分の意外な一面などをより深く知ることになります。
時には自分の欠点に嫌気がさすこともあるかもしれません。
しかし、自分を知るという経験を通じて、自分を許すことができ、自分を認められるようになり、今よりももっと、自分を好きになるといった、精神的な成長を遂げることができるのです。
そして自分が仕事を通じてどんどん成長していくのを感じられると、やりがいも感じられるようになります。
自分が成長することにやりがいを感じている人は、例え報酬が少なかったとしても気になりません。
「給料少ないし、周りから評価もされないし、別に今の仕事が好きなわけでもないけど、自分が成長できるから、ものすごくやりがいがある」
といった感じです。
成長することを目的に働くだけで、やりがいは大幅に上がるのです。
2-3.新しいステージへの挑戦にやりがいを感じる
仕事のやりがいを感じる3つ目の条件は、“新しいステージへの挑戦”です。
「難しいかもしれないが、是非とも君に任せたい」
「あなたの才能を生かすために、この仕事をしてほしい」
「今まで以上に大事な仕事を任せたい」
このように新たなチャレンジや、新しいステージに進んだときは、これも大きなやりがいにつながります。
仕事で新しいステージに進むと、自分の才能や能力をより発揮する環境が与えられて、自分を成長させてくれる新たな人との出会いがあるものです。
そして、今までの環境とは比較にならない速度で成長していくことができます。
少し分かりにくいと思うので、ゲームのRPGで例えてみましょう。
RPGの最初のステージは、装備や使える技が少なく、仲間もいません。出てくる敵はスライムだけで、退屈ですし、正直つまらないです。
しかし、ステージが上がるにつれて、装備や使える技が増えていき、新しい仲間との出会いがあります。
そして、倒しがいのある強敵が登場し、もらえる経験値も大幅に増えてもっと成長できるのです。
RPGで次のステージに進んだ時にワクワクすると思います。「次はどんな技が使えるようになるんだろう」とか、「どんな仲間に出会えるんだろう」って考えると思うんですよね。
たとえ与えられた挑戦が少々難しそうなものであっても、その先には大きな成長が待っていると考えられる人は、やりがいを感じて仕事が出来るのです。
2-4.そもそもやりがいの源泉とは何か?
ここで「やりがい」について改めて考えたいのですが、なぜ人はやりがいを感じるのでしょうか?
なぜやりがいが湧いてくるのか?それは、新しい世界を知りたいという本能が人にはあるからだと私は考えています。
例えば、ゴルフを趣味でやっている初心者の人と、プロゴルファーの世界はまったく別です。
ですが、そのプロの世界を目指して、どんどん新しい世界を知っていくことが、初心者の人にとっては大きな喜びで、それがやりがいになるのです。
つまり、「新しい世界を知ることはやりがいになる」ということを知っていれば、どんな仕事でもやりがいを感じることは出来ると言えます。
というよりも、仕事のやりがいを自分で見つけて、作り出すことができるのです。
3.仕事のやりがいを見つけるために必要な考え方
ここで、仕事のやりがいを見つけるために必要な考え方をお伝えします。
まずお伝えしたいのが、やりがいのある仕事を探すよりも、自分がやりがいのある働き方をするかどうかが重要だ、ということです。
やりがいは誰かに与えられるものではなく、自分自身で作り出していくものです。
そして、そのためには
- 今の仕事で突き抜けると決める
- 仕事の目的をはっきりさせ、目標を高く持つ
- 新しいことにチャレンジし続ける
この3つを意識して、仕事に取り組むのが良いでしょう。
上記の「仕事の目的をはっきりさせ」というのは、目的がはっきりしていないと目標を設定できないからです。
今やっている仕事は誰の役に立っているのか、どんな意味があるのかを一度考えてみると良いかもしれません。
ぜひこの3つを意識して毎日働いてみてください。実践している内に仕事のやりがいが生まれてくるはずです。
さて次の章ではもっと具体的に、仕事のやりがいを見つけていくための4つの方法についてお伝えします。
4.仕事のやりがい見つけるための4つの方法・働き方
- 少し高い目標で達成感を得る
- 新しいことに挑戦し、新しいことを取り入れてみる
- 自分の調子が良くなるポイントを知る
- 頼まれた仕事の期待を常に超え続ける
これも一つずつお伝えします。
4-1.少し高い目標で達成感を得る
仕事のやりがいを感じるため、少しだけ高い目標を自分で設定し、それを達成するよう行動してみて下さい。
例えば、
「いつもは30分かかっている資料作成を、20分で終わらせてみる」
「いつもは10人のお客様に電話をかけているが、今日は15人にかけてみる」
「どんなに小さなことでも良いので、1日1個、仕事の改善点を探して実行する」
などを目標にするということです。
この時に大切なのは、”自分で自分の”目標を設定するということです。
人から言われた目標だと、やらされている感が出てしまい、なかなかやる気が湧いて来なくなります。
ぜひ自分だけの目標を設定して、達成感を得ながら仕事をしてみて欲しいです。
それを積み重ねていくことで、仕事のやりがいが生まれてきます。
4-2.新しいことに挑戦し、新しいことを取り入れてみる
新しいことに挑戦して、新しいことを取り入れることで、仕事を通して成長し、やりがいを感じるようになります。
新しいことに挑戦し、取り入れ、守備範囲を広げることで、
- 作業効率が上がる
- 成長出来る
- 達成感を得られる
など、良いことばかりが起こります。
新しいことと言っても、そんなに難しく考えなくても大丈夫です。
例えば、
「セールスの本で学んだトーク術の1つを、お客様との会話で使ってみる」
「勉強会やセミナーに参加して、学んだことを試してみる」
「自分よりも仕事が出来る人に、効率化の方法を聞く」
など、今より一歩だけ進むにはどうしたら良いのか考えてみましょう。
現在はたくさんの情報が溢れているので、本やネットでもあなたがいいなと思う仕事のやり方は見つかるはずです。
4-3.自分の調子が良くなるポイントを知る
自分の調子が良くなるポイントを知ることも、仕事のやりがいを感じることにつながっていきます。
普段仕事をしている中で、「今日の自分は調子がいいな」と感じた時に、何が原因なのかを分析しましょう。
そうして自分の調子がよくなるポイントを集めていきます。メモ帳にまとめておいても良いですね。
例えば、
「仕事の納期が迫って来るとやる気になる」
「人に頼られると力を発揮できる」
「予定通りに仕事が進んでいると調子よく働ける」
など、人によって調子が上がってくる状況は色々とあります。
自分の調子が良くなるポイントを収集し続けていると、自分の才能や能力が発揮される環境や状況がなんとなく見えてきます。
そうすると、その環境を自分で作れるようになり、自分で自分の調子を上げていくことができるようになるのです。
自分で自分の調子を上げることができると、常に調子よく働くことができ、成長する速度も速くなります。
そして、仕事にやりがいを感じるようになっていきます。
ちなみに、調子が良くなるポイントは人によって全く違います。なので、いま例に出した状況だと、逆に調子が悪くなるという場合もあるかもしれません。
なので、あくまで「”自分が”調子良い時はどんな時なのか」を知って、それをどんどん集めていきましょう。
4-4.頼まれた仕事の期待を常に超え続ける
頼まれた仕事の期待を常に超え続けることで、次のステージへ進む準備が整い、やりがいをもっと感じれるようになります。
頼まれた仕事の期待を超え続けるというのは、次のステージへ進むために必要です。
周りの期待を超え続けることによって、周りから「この人になら仕事を任せられる」と思われるようになり、徐々に今までとはちがった仕事を依頼され始めます。
期待を超えるというのは、例えば、
「納期が10日の仕事を5日で終える」
「営業のノルマが月5人と契約だったら、月10人と契約する」
「初めてのプレゼンを全力で用意して大成功させる」
といった感じです。
もうお気づきかもしれませんが、次のステージへ行くことをやりがいに仕事をしていると、そこには報酬と成長も含まれているのです。
報酬とは達成感だけでなく、周りからの評価も得られるし、時間差で収入アップにもつながります。
ぜひ仕事を頼まれた時は、周りの期待を超えるということを意識して取り組んでみてください。
5.仕事にやりがい持つ人の事例
さて次に、実際にこれまでお伝えした働き方をして、仕事にやりがいを感じるようになった方たちの事例を紹介します。
「仕事にやりがいを感じる人ってどんな人なんだろう?」
「どうやって仕事にやりがいを感じるようになったんだろう?」
もしそのような疑問があれば、その答えが見つかるはずです。
5-1.事例1:整体院で働く20代の男性
これは20代の時に整体院に入社した男性の話です。
ずっと憧れていた整体師になれたものの、入社してみたら思っていたよりもずっとハードな環境で、毎日何人も整体をしている内に自分の体の方が悲鳴をあげるようになってしまいました。
「毎日大変だし、もう辞めようかな」
と考えたこともあったそうです。
が、ある時に彼はふと、なぜ自分が整体師になったのかを思い出してみたのです。
彼は元々、体の痛みで苦しんでいる人を少しでも楽にしてあげたいという思いから、整体師になったことを思い出します。
同時に彼は、最近どんな気持ちで仕事をしていたかも考えてみました。
彼の最近の働き方は、来た人を順番にこなしていくだけの単なる作業でした。ベルトコンベアで流れてくるものを機械的に処理するような仕事になっていて、やりがいなど全く感じていなかったのです。
そんなことを考えている内に、彼は、やっぱり来てくれる患者さんの体や気持ちが少しでも楽になるような施術をしたいと考えます。
そして、もう一度頑張ってみようと決意したのです。
しかし、彼にはまだ一人前のスキルがありませんでした。だから彼は、来てくれた患者さんの気持ちが少しでも楽になるように、教わったことを単にこなすのではなく、患者さんに声をかけたり、話をしたりなど、工夫しながら施術をしました。
「ここに来てくれる時だけでも患者さんに楽になってほしい」
彼はそう思って、お客様との会話を心がけるようにしたのです。
そんな働き方を続けていると、ある時から患者さんに「すごい楽になった」とか、「体が軽くなった」とか、「来てよかった」とか、「今日はあなたに会いに来たよ」という言葉をかけてもらえることが増えるようになります。
彼の仕事は上司や店長さんも見てくれていて、もっと後に教わる予定だった施術の方法を前倒しで教わるようになりました。
彼はその技術もどんどん吸収して、もっと良くなる方法を知りたい、もっとこういうことが知りたいという風に成長する意欲が出てきたそうです。
そうやって彼は、どんどん仕事にやりがいを感じるようになっていきました。
結果的に、彼はその店で人気の整体師さんになったのです。
5-2.事例2:タイヤ屋さんで働く20代女性
タイヤを販売する地元の会社に、親のつてで入社した女性がいました。
親のつてで入社したものの、彼女は入社当初、「なんでこんな所に入社したんだろう」と感じたそうです。
そうやって嫌々働いていたある日、彼女は上司からタイヤセールのチラシの作成を依頼されます。
通常、パソコンで行う作業でしたが、彼女はパソコンが得意ではありませんでした。
どうチラシを作成しようか悩んだ末に、彼女は手書きでチラシを書いてみることにします。彼女は昔から絵を描くのが好きで、手書きでならチラシを作れると思ったのです。
出来上がったチラシを上司に見せたら意外にも高評価で、そのままお客様に配りました。
そしてセール当日、チラシを見たお客様が店にたくさん来てくれて、タイヤセールは見事に大繁盛したそうです。
それをきっかけに彼女は、絵を書くことを社内でも認められるようになりました。チラシ作成を任されるようになり、それ以外にも会社案内やイベントのニュースレターの作成まで任されるようになったのです。
初めは「なんでこんな所に入社したんだろう」と思っていましたが、気がついたらそこで働くことが彼女のやりがい、喜びになっていました。
その後、なんとそのチラシを他のタイヤ屋さんが真似するようになりました。そこで彼女はそのタイヤ屋さんに絵の描き方を教えることになります。
そして彼女のタイヤ屋さんのチラシはどんどん広がっていったそうです。
以上、2つの事例を紹介しました。
やりがいを感じるための仕事の仕方のイメージはできたでしょうか。
どちらも次のステージに進んでいて、そのことにやりがいを感じながら働いていますね。
あなたの仕事の中で、この事例を応用することが出来ないかぜひ考えてみてください。
6.仕事のやりがいがどうしても感じられない場合は転職を考える
もしかしたらあなたは、転職を考えてこのページを開いてくださっているかもしれません。
中途半端な思いで転職しても、また同じような結果になる可能性が高いので、まずは上に書いたことを実践して仕事のやりがいを感じてもらえたらと思っています。
しかし、今いる会社がどうしても上に書いた方法を実践できない環境だというのであれば、その時は転職するのもアリです。
「今の仕事で突き抜けるのは絶対無理」
「正直、今やっている仕事が世の中の役に立っているとは思えない」
「今の仕事は新しいことにチャレンジできる環境ではない」
こういった思いが一つでも浮かぶなら、辞めて次に行くのを検討するのも良いと考えます。
もしくは今の仕事でうつを感じていたり、体を壊してしまったり、そのような支障をきたしているのであれば、今の職場でやりがいを見つけるのは厳しいです。なので、転職をおすすめします。
また、実践してみて確かにやりがいは感じるようになったけど、報酬が増えなくて割に合わないと思うことがあるかもしれません。
基本的に、新しいステージに行くことにやりがいを感じるようになると、報酬に対する興味はなくなっていきます(ただし、結果的に報酬は時間差で増えていきますが)。
それでももっと報酬が欲しいと感じるのであれば、転職を考えるのが良いかもしれません。
7.仕事のやりがいについてのまとめ
大切な所をもう一度お伝えしておくと、
- 仕事のやりがいは、新しい世界を知ることで生まれる
- やりがいのある仕事を探すよりも、自分がやりがいのある働き方をするかどうかが重要
そして、そのためには、
- 今の仕事で突き抜けると決める
- 仕事の目的をはっきりさせ、目標を高く持つ
- 新しいことにチャレンジし続ける
この3つを日々実践していくことが重要です。
今日学んだことを意識して、ぜひ明日からの仕事に活かしてみてください。