リーダーの資質は能力ではない|周りが応援したくなる資質の伸ばし方
牛窪俊浩です。
リーダーの資質とは一般的に、判断力や計画性など、目標達成するための能力・スキルだと思われがちです。
「自分はリーダーに向いている?」
「もっと人を導くリーダーになるために、どうしたらいい?」
「リーダーとして、もっと勢いある組織にしたい」
もしかしたら、あなたはそう思っているかもしれません。
この記事でお伝えする内容は、様々な業界、業種のリーダーの相談役を務める小田真嘉さんに教わった内容です。
リーダーの資質について、小田さんは以下のように伝えています。
「そもそもリーダーとは、相手を感化して熱量を与える人です」
たとえば松下幸之助さんは、200年計画など、自分がいなくなった後の会社や世の中の事まで考えていました。
この高い志によって、多くの社員や周りの人は感化され、そして情熱に燃えたのです。結果として会社は売り上げを伸ばし、大きく成長しました。
ビジネスはチーム戦である以上、部下や関わる人がついてこなくては、組織としていい仕事はできません。逆に、もし周りの人から
「この人のために頑張りたい」
「この人といると、なぜかできそうな気がする」
「一緒に業界を変えていきたい」
と、思われる魅力的なリーダーだったら、たとえ指示を出さなくても周りの人は
「もっとお客様が喜ぶように新しいアイディアを提案します」
「この資料を、先回りして作っておきました」
「このプロジェクトを、更に盛り上げるための提案があります」
と、部下や周りが、言われたこと以上の仕事をしてくれたり、リーダーがやりたいと思うことを代わりに盛り上げ、後押ししてくれたりします。
リーダーに必要なのは、周りが「助けたい」と思うような『人間力』です。この記事では、この人間力を高める方法を、2500年前から伝わる『儒教の五徳』で解説しました。
もし、自分の中にあるリーダーの資質を知り、これを活かして組織をよい方向に進めたいと思うのなら、この記事は、きっと役に立つはずです。
なのでぜひ、この先をお読みいただけたらと思います。
目次
1.リーダーとは
1-1.マネージャーとリーダーの違い
最初にマネージャー(管理者)とリーダーとの違いをお伝えします。
マネージャー(管理者)は、定まった目標やゴールの達成のために、周りの人たちと力を合わせて推し進めるのがマネージャーです。
それに対してリーダーは
「このプロジェクトは業界に一石を投じる重要な役割がある」
「確かに難しい、でも難しいからこそやる意味があるんだ」
「どうか、みんなの力を貸して欲しい」
と、言って方向性を定めて周りを感化できるのがリーダーです。また、昔から世の中や業界を変え、文化を作ってきたリーダーは、何より誰かのために頑張れる人たちでした。
そんなリーダーにはどんな資質が必要かというと、冒頭でお伝えしたように能力ではなくて人間力が必要です。
松下幸之助さんが成功したのは、貧乏で、身体が弱く、学歴がなかったからだ、と言います。
すなわちスキルや学歴以外の、人間性の部分でリーダーシップを発揮していたと言えるでしょう。
つまり自分がリーダーに向く能力を持っているか?ではなくて、どうやって自分が持っている人間力を伸ばすか、が大事です。
そして個性や特性に応じて、リーダーシップの発揮の仕方は人によって異なります。
1-2.リーダーシップの3つの種類
リーダーシップの発揮の仕方は、
先頭に旗を持って、
「よし!この方向でみんな行くぞ~~~!」
と先陣を切って、みんなを引っ張るフラグシップ型リーダーシップもいれば、
みんなの中心になって、まるで部活のキャプテンのように
「よし、みんなでこうやって行くぞ、力を合わせて行くぞ!」
といって、みんなとともに一緒に試合をするかのような、キャプテンシップ。
そして方向を定めて、チームや組織、コミュニティの各自の個性が発揮できるように下から、もしくは後ろから支えるサーバント型リーダーシップ。
このように先頭や中心、後方など、リーダーシップの発揮の仕方は、その人の特質や性格、個性や本質によって異なります。
この自分の個性や本質を発揮するために、必要なのは人間力です。そしてこの人間力とは、古来から5つの要素に分けられます。
2.儒教から学ぶリーダーの資質
リーダーに絶対必要な資質は、2500年前から伝わる儒教の中にあります。それが、仁・義・礼・智・信の5つであり、これを五徳と言います。
昔から皇帝や武将、経営者や政治家はこの5つを自分の中に見つけて対話して、この人間力を伸ばしていきました。
これは時代が変われど、変わらない人間の本能、特質です。この5つを育てて、伸ばしていくことでリーダーとして成長できます。これからそれぞれを解説していきます。
2-1.リーダーの資質1(仁)
一つ目は仁です。仁とは「思いやり」です。論語の中の孔子が人や君子、リーダーにとって大事なのは仁だと伝えました。
仁(=思いやり、優しさ)というのは、人の気持ちがわかることだし、人の気持ちを察する力でもあります。
リーダーとは、周りの人の中で先陣を切ったり、人を動かしたりして、人に影響を与える側の人間です。
チーム内のメンバーはもちろん、世のため人のため、世間に心を向けられるのがリーダーです。なので、
- どれだけ人の気持ちが分かり
- どれだけ人の気持ちを察することができるか
が、リーダーの資質になります。
「この部下は、もしかして板挟みにあって苦しんでいるんじゃないかな」
「スケジュールの厳しさに困っているのではないかな」
「昨日、夜遅くまでやっていたから、今日の朝は大丈夫かな」
「最近、家庭で問題があった、と言っていたな」
もしくはお客様に向けても
「地震が起きたけど大丈夫かな」
「事故に遭った聞いているけど大丈夫かな」
など、口に出して表現はしていないけど、相手が抱えている背景を察知し、思いやるのが『仁』です。
例えば会社や社員、部下やプロジェクトを守りたいと思ったり、社会的意義や意味、大義を持ち、守ろうと思ったりすると、そこに責任感が生まれます。
こうした「守りたい」という責任感を持つから、思いやりの心で相手の気持ちを察知しようとしたり、キャッチしたりできるようになります。
これが人間性や人柄、人間力のベースになります。
「自分さえ良ければ」
「自分の会社さえ良ければ」
という考え方をリーダーはしません。
- どれだけ、周りのことを思えるのか
- どれだけ、気遣いができるのか
- どれだけ、気持ちがわかるのか
自分の目の届かない範囲であっても相手の気持ちになって理解してあげる。そんな思いやり、人間的な優しさを持つのが「仁」です。優しさを持った上で、志を持つのが次に説明する「義」です。
2-2.リーダーの資質2(義)
「義」というのは、高い理想や志を持つという意味です。仁義や大義、正義感など、色々な言い方があります。
「世の中を変えるためにこの仕事をやりきったら、きっと未来はよくなる」
「業界の意識が変われば、今の問題も消えていくはず」
「このプロジェクトが成功したら、世の中はもっと豊かになる」
そういう高い理想や志を持って、そこに自分で自分を燃やせる、モチベーション、やる気を高められる力がリーダーには必要です。
- お金や人脈がない
- 能力が自分には足りない
などの現状や至らない部分をいったん置いておいて、
「僕は」「俺は」「私は」
「この会社でこの方向を目指すんだ、未来のために!」
というような高い理想や理念を持つのが「義」です。ミッションやビジョン、使命感を持つことによって、
- 誰も手を挙げない中で「俺がやる!」「私がやります!」と言う勇気
- 業界のタブーに切り込んで、これまでの当たり前を変えようとする
- これまで誰もなし得なかった一歩を踏み出す
など果敢に挑戦していく『チャレンジ精神』や『何かに立ち向かう勇気』が湧き出てきます。どんな状況でも、どんな空気感でもそれをぶち壊していけるような、攻めの気持ちが「義」です。
今は結果や効率化を求められる世の中です。そのため、結果に結びつきにくいと思われている「義」は、一般的には理解されにくいです。
しかし、だからこそ、やる気を高めて、周りを感化できる意志が大事です。
周りが感化されて仕事の質が高まれば、何より本人たちがイキイキしますし、そして結果は後から付いてきます。
そして仁の思いやりを持って、さらに義のチャレンジをしたとしても、絶対に欠かすことのできないのが、次の「礼」です。
2-3.リーダーの資質3(礼)
リーダーに必要な資質の3つ目は礼儀、礼節の「礼」です。
「義」だけに走り理想を追い求めると、相手への配慮がおろそかになる場合があります。そうなると周りに嫌な思いをさせたり、誤解を生んでしまったりすることにもつながります。
そうではなくて謙虚に、素直に、礼儀礼節を持って人を立てる。そして自分の分をわきまえる必要があります。
派手な行いや表現などで自分をアピールするのではなく、また、自分の会社さえ良ければ、という考えではなく、
- 慎んで、ものを大事に扱う
- 人に誠実に向き合う
- 先人・先輩・目上の人を立てる
というように、自分をどれだけ頭を低くできるかが大事です。礼儀礼節は頭を低くすることによって、多くの人から応援されるようになります。
そして人から教えてもらい、知恵が流れ込んでくるようになります。礼儀礼節は、頭を低くするだけではなく、
- 感謝の気持ちを言葉でしっかりと伝える
- モノとしてのお土産を用意する
- アドバイスを実践した報告を手土産として持っていく
など、言葉や態度で示すことなど、しっかりと表現していくことも同じく大事です。そういった心を形にするのが礼節という「礼」です。
続いて「智」を説明します。
2-4.リーダーの資質4(智)
4番目に、リーダーに必要なものは「智」です。
リーダーは常に最前線で方向を指し示す必要があります。そのために、時代の流れの最先端で、自分が成長し続けることが大事です。
成長するために必要なことは、学ぶことです。もちろん、本を読んだり、研修に参加することだけが学びではありません。
- 仕事を通じて人間関係を学んだり
- どうやったら人の心が動くのかを知ったり
- 夫婦関係の問題から人間の行動心理を学んだり
たとえ大きく失敗しても、タダでは転ばずに教訓に変えることも勉強です。もしくはフラっと本屋で立ち読みした雑誌に、大切な仕事のヒントが載っている場合もあります。
つまり、日常の全てが学びであり、出会った全ての人や出来事を師匠のように考え、いつでも学び続ける姿勢が大事です。
「この問題は、ここが原因だな」
と、本質や心理、真実をつかむ行動を続ければ続けるほど、ひらめきとか、直観力が冴えてきます。これを発揮するのが「智」です。
2-5.リーダーの資質5(信)
最後の5つ目のリーダーにとって必要な人間力は信頼などの「信」です。
「信」とは、周りから頼られること、そして周りから押し上げられることです。いかに周りから
「この人のためになら」
「あの人のことを絶対応援しよう」
など、快(こころよ)く周りのメンバーが動きたくなって、押し上げたくなるようなリーダーになることが重要です。
そのために必要なのは、リーダー自身が背中で姿勢を見せることです。
「絶対にこのプロジェクトはやり切るぞ!」
「全ての責任を負うから、ぜひ、やり遂げて欲しい」
「何があったとしても、私はみんなを守り切るから」
「この困難を乗り越えたら、業界が一気に変わるから」
と、最悪を想定して、最高をイメージしながら、どう実現するかを考え、覚悟を腹で決める。そんなリーダーの姿勢・生き様を背中で見せる。
- 腹が据わり、腹が決まり
- いざという時は自分がなんとかしようとする
- 絶対になんとかする、絶対に大丈夫だ
という腹の底から出る気合いや気迫、覚悟が大事です。リーダーの役割は方向を指し示して、みんなを突き動かし、進めていくことです。
時には資金不足や時間不足、人材不足に直面したり、周りからの反発が出たりすることもあります。こうしたストレスやプレッシャー、負荷や圧力は必ずかかるので、この圧力に対する耐圧性を持つことも必要です。
耐圧性は、覚悟の量と深さによって高まり、強くなっていきます。そして高い耐圧性でプレッシャーに耐えて腹を据えていると、周りに安心感を与えられるようになります。
「あの人と一緒なら、問題が起きてもきっと大丈夫」
「あの人がいるだけで、職場に安心感や安定感が生まれる」
そんな風に周りを感じさせる人間力が「信」です。
仁・義・礼・智・信は、普遍的な人間力のベースとなる部分であり、一生高め続ける「道」のようなものです。
どこから高めて磨いていってもいいですが、人には得意・不得意があるので、自分の状況に合った順で高めていくといいでしょう。
たとえば、日常のできごとにおいて
- 「自分は思いやりが欠けているな」と思うのなら、思いやりの「仁」を
- 「自分はどちらかというと、まだまだ勉強が弱いな」と思うのなら、知恵を磨く「智」を
- 「自分は礼に欠けているな」と思うのなら、礼儀礼節を
日々、高めるように心がけます。
ここまで大丈夫でしょうか。それではここから、五徳の具体的な伸ばし方をお伝えします。
3.リーダーの資質の伸ばし方
ここからが、リーダーの資質となる仁・義・礼・智・信をどうやって伸ばしたら良いのかをお伝えします。
3-1.仁の伸ばし方
仁の伸ばし方は、自分が周りから「求められて、期待されていること」を紙に書き出すことです。
自分が関わる人を具体的に名前を書いて、一人ずつリストアップして、その一人ずつの顔を思い出しながら
「今この人はどんなことを抱えている?」
「どんな心境、心情?」
「どんなことに悩み、何を求めている?」
「何を願っている?」
「自分に何を期待しているのだろうか」
というのを具体的に紙に書いてみます。周りの人が求めていることを書き出した上で、自分が一人ひとりに、何ができるかを考えるのが仁の伸ばし方です。
紙に書き出すことの効果については、義の部分で説明します。
3-2.義の伸ばし方
義の伸ばし方は、自分の会社やプロジェクトが将来的にどうなったらいいのかという、究極の理想や夢を書き出します。
「今のプロジェクトが成功して、社内のこの事業の勢いがついたらいいな」
「社内の常識が変われば、業界の常識も変わる。そうして世の中も変わるはず」
「新しい常識が生まれ、新しい文化が生まれたらいいな」
というのを、先ほどの「仁」と同じく紙に書き出すようにします。紙に書き出すことで、頭の中でうっすらと考えていたことが明確になります。
そうやって意識化することで、より目標や夢、使命が明確になっていき、義を伸ばすことができます。
3-3.礼の伸ばし方
自分の周りの仕事のメンバーや業者の方、関連会社の方々など、一人ひとり関わっている人に感謝できることを紙に書き出してみましょう。
「この人には、2年前のプロジェクトでお世話になったな」
「あの人が叱ってくれたおかげで、今の自分があるな」
「あの人のおかげで、今日は仕事を進めることができたな」
感謝の気持ちを具体的に書き出し、どうやってそれを形にして伝え、どうやったらちゃんと伝わるかを考えます。
- 言葉で直接伝える
- メールで伝える
- なにか物をプレゼントする
- 一度ではなく、繰り返し伝える
- その日のうちに報告する
など、自分の気持ちを形にできるものは何か?と考えて実際に行動してみるのが、礼の伸ばし方です。
感謝を形にすることはもちろん、これまでしてもらった事に気づくことも重要です。
「あの人は私が気づく前に、先回りして動いてくれたな」
「目標達成の裏側でサポートしてくれた人が他にいたはずだ」
「直接関わらない人たちに支えられて、今の自分はいるんだな」
など、目の前で関わった人だけでなく、背後の人や背景も意識することが大事です。
このように感謝を形にすることで、自分も、相手も嬉しくなり「もっと応援したい」と思えるような魅力的なリーダーになることがでます。
続いて特に重要な智の伸ばし方です。
3-4.智の伸ばし方
智の伸ばし方は、今、自分が最も必要だと思うことや、仁・義・礼・智・信のうち、自分に欠けている部分を見つけ、その分野を勉強します。
勉強の仕方は、偉大なリーダーの半生・生き様を知るために、彼らが登場した本や映画、ドラマを見ても良いでしょう。
日経新聞の「私の履歴書」という著名人の半生を描いた読み物や、書籍「海賊とよばれた男」もおすすめです。
海賊とよばれた男は出光興産創業者の出光佐三さんの半生を描いた本で、最近話題となっています。
出光佐三さんについては後ほど解説しますが、このような偉大なリーダーから仁・義・礼・智・信を学ぶことで、智を伸ばすことができます。
3-5.信の伸ばし方
最後の信に関しては、一人ひとりのメンバーの長所や武器、才能をどうやって活かせるか<を考えます。 「どうやったら、この人の才能を発揮できるかな」 「どうやったら、この人のいい面を引き出せるかな」 「どんな環境を整えたらやる気になる?」 という、欠点や弱点の指摘で相手の価値を下げるのではなく、長所や才能をみてもっと能力が輝き、発揮するには、何をしたらいいのかを書き出します。
そしてそれを日々の業務やプロジェクトの中で実践します。
周りの人の能力が引き出される関わり方をしていたら、自然と周りから頼られたり、逆に押し上げてもらったりもします。
そうして信を伸ばしていくようにします。
4.五徳の資質を持つリーダーになる
仁・義・礼・智・信を兼ね備えた経営者・リーダーは、過去をさかのぼればたくさんいますが、その中でも特にお勧めしたいのが、先ほどお伝えした出光佐三さんです。
今回の仁・義・礼・智・信を知った上で、書籍「海賊とよばれた男」上下巻を読むと五徳をより深く理解できるでしょう。その上で、実際の講演録「人間尊重七十年」を読むのがお勧めです。
出光佐三さんは、第二次世界大戦前後に活躍された方です。その活躍の一つに日章丸事件があります。
第二次世界大戦後、イランは世界最大の石油資源を持つ国でしたが、イギリス資本下でした。ほとんどの儲けをイギリスに取られてて、イランは貧困に陥っていたのです。
イランは、これは不当な扱いだ、と石油の国有化を宣言ました。しかし結果としてイギリスと対立関係になり、経済制裁によってどの国もイランから石油を買わなくなってしまいました。
当時、敗戦後の日本も石油を輸入できずに苦しい時期だったため、独断でイラン政府と貿易を試みたのが、日章丸事件です。
当然、日本とイラン、イギリスとアメリカなどの国同士の問題に発展すると戦争が起こりかねない状態だったので、極秘に実行されました。
当時の世界情勢を考えると、イギリス海軍が出光興産のタンカーを攻撃する可能性は十分にあり、そこで死者が出れば、また戦争になります。
イギリスに悟られずに、イランに入国しタンカーに石油を入れた後は、日本に逃げ帰る必要がありました。
自分の命はもちろん、社員も命がけです。こうして日本の一般的な中小企業がイギリス海軍と戦った姿は、多くの人の心を動かしました。そこには自分の命以上に守りたい家族や会社、日本人の誇りがあったのです。
リーダーの資質を磨くためには、出光佐三さんのような、腹の据わった、世のため、人のために動き、切り開いていった、偉大な経営者の生き様に触れることが大事です。
そうすることで
- 人の気持ちがわかる思いやりを持ち(仁)
- 業界を変えるようなチャレンジ精神を持ち(義)
- 謙虚に素直に礼儀礼節をわきまえ(礼)
- 本質を学び続ける習慣を持つ(智)
ことが可能になっていきます。そうやって、腹の底から出る気合いや気迫、覚悟を持つことで
「この人のためになら、とことん付いて行きたい」
「この人のために、頑張りたい」
と、周りから信頼されて、後押しされるようなリーダーになることができます。
リーダーとは、方向性を指し示し、その熱量で相手を感化する人です。たとえ困難に直面しても立ち止まらずに、前をみて進み続けます。リーダーとは自分の軸をもち、守るべき何かのため、世のため人のために動ける人です。
そうした背中や姿勢を見せ続けることで、相手の気持ちが感化し心が動きます。そのためにもぜひ、五徳を学び続けて欲しいと思います。