経営者と従業員の関係が悪化する10の理由と関係改善する10の方法
「従業員の態度が悪くて困っている。しかし、辞められるのも困る」
「従業員のやる気を出させたいが、どうすればいいかわからない」
そのような悩みにお答えします。
経営者と従業員の関係が良好であればあるほど、会社を盛り上げていくことができます。
あなたについていきたい!と思う従業員が増え、やる気を出してバリバリ働いてくれたら、自然と会社は盛り上がっていきます。
逆に、経営者と従業員の関係が悪いと、会社の業績は落ち込んでいくでしょう。
従業員にやる気がなく、仕事に向かう態度が悪ければ、会社の業績など上がるはずもありません。
だからこそ、経営者と従業員の関係をより良くしていくことが大切です。
そこでこの記事では、以下の4つについてお伝えします。
- 経営者と従業員の関係が悪化する10の理由
- 経営者と従業員の違い
- 経営者と従業員の理想的な関係とは?
- 経営者と従業員の理想的な関係を作る10の方法
「今、関係がうまくいっていない原因はコレかな?」「今の自分の状況で一番効果的な改善方法はどれだろう?」と考えながら記事を読み進めてみてください。
あなたの従業員のことを考えながら記事を読むことで、より最適な関係改善方法を見つけられるはずです。
それでは、まず初めに「1.経営者と従業員の関係が悪化する10の理由」からお伝えしていきます。
1.経営者と従業員の関係が悪化する10の理由
第1章では、「経営者と従業員の関係が悪化する理由」として、以下の10個を紹介します。
- 経営者の言うことがコロコロ変わる
- 理不尽な叱責をしている
- 従業員に対して「自分と同じように働け」と要求する
- 指示に対しての理解度にギャップがあることに気づかない
- 従業員の話をきちんと聞いていない
- 従業員を甘やかしすぎている
- 従業員に尊敬されていない
- 「感謝」が足りていない
- 人材が育つ環境がない
- つい「辞めれば?」と言ってしまう
まずはこの10個のことをやめるだけで、従業員との関係が今以上に悪化することを防ぐことができます。
また、従業員との関係が改善したとしても、悪化する行動をしてしまっていたら、悪い関係に戻ってしまう可能性が上がります。
そのため、「経営者と従業員の関係が悪化する理由」をきちんと押さえておくことが大切です。
あなたが「従業員との関係でやってしまっていることはないか?」を1つ1つチェックしながら読み進めてみてください。
それでは、1つずつ詳しくお伝えしていきます。
1-1.経営者の言うことがコロコロ変わる
経営者の言うことがコロコロ変わると、従業員との関係が悪くなります。
従業員は経営者(や上司)からの指示を受けて、仕事を進めていこうとしています。
なのに、経営者(や上司)の言うことがコロコロ変わると、何を目標に仕事をしていいかわからなくなってしまいます。
すると、従業員の視点では「仕事が進んでいない感覚」を感じるようになります。
その結果、「経営者のせいで」仕事が進まない、と思うようになり、関係性が悪化してしまいます。
※ただし経営者には時に素早い判断が求められるため、それこそ朝言ったことを夕方には撤回しなければいけない時もあります。その際は必ず合理的な理由を従業員に伝えることが重要です。
1-2.理不尽な叱責をしている
経営者が従業員に対して理不尽な叱責をすることが、関係悪化の原因となることがあります。
経営者がいくら正論を言っているつもりでも、従業員が「理不尽だ」と感じたら、「理不尽な叱責」になってしまいます。
叱責するときは、従業員が「理不尽だ」とできるだけ感じないような伝え方を工夫することが大切です。
1-3.従業員に対して「自分と同じように働け」と要求する
従業員に対して「自分と同じように働け」と要求することも、関係が悪化する大きな原因です。
経営者は、会社に自分の資産や人生をかけていて、24時間会社のことを考えている、と言っても過言ではありません。
しかし従業員は、「会社に行って仕事をすれば、毎月の給料が貰える」という前提があります。
「会社での拘束時間以外は仕事のことを考えたくない」と思っている従業員もいるでしょう。
こうした会社に対しての考え方や立場の違いがあるため、「自分と同じように働け」と要求してしまうと、従業員からは「経営者と考え方が合わない」と思われてしまい、関係が悪化していく可能性があります。
1-4.指示に対しての理解度にギャップがあることに気づかない
指示に対しての理解度にギャップがあることに気づいていないのも、関係が悪化する原因になります。
経営者と従業員では、持っている情報も、スキルも、経験値も違います。
経営者が「これくらいで理解できるだろう」と思って出した指示が、従業員が全く理解していなかった、ということが起こる場合があります。
これが一度なら大したことがないかもしれませんが、何度も繰り返されると、従業員から「経営者の言っていることはわからない」と思われるようになります。
すると、経営者と従業員の間に溝が出来てしまいます。
1-5.従業員の話をきちんと聞いていない
従業員の話をきちんと聞いていないと関係は悪化していきます。
あなたも相手に話を聞いてもらえず、「この人と話をしても無駄だな」と感じた経験をしたことが、一度や二度はあるのではないでしょうか?
人は相手に話を聞いてもらえないと壁を作ってしまいます。
すると、今以上に関係を深めるのが非常に難しくなります。
1-6.従業員を甘やかしすぎている
従業員を甘やかしすぎるのも、関係が悪化する原因になります。
仕事ができない従業員に過度に優しくしすぎたり、ご機嫌取りをしたりしてしまうと、その場は良いかもしれませんが、後に問題が起こる可能性があります。
たとえば、仕事に対して甘くなり、お客様から大量のクレームが来てしまう、ということが考えられます。
問題を起こしても叱れない、となると、従業員から舐められてしまい、関係性がどんどん悪くなっていきます。
1-7.従業員に尊敬されていない
関係が悪化する原因として、「従業員に尊敬されていない」ということも考えられます。
人間関係がよりよくなるには、お互いに尊敬しあえていることが大きな要因になるからです。
1-8.「感謝」が足りていない
従業員への「感謝」が足りていないと、関係が悪化する可能性があります。
経営者から見れば、従業員の仕事ぶりに満足できないこともあるかもしれませんが、その従業員がいなければ会社は成り立ちません。
それを忘れて、「私ひとりが頑張っているのに!」という態度をしてしまったら、従業員が反発するのも当然です。
経営者は、「従業員がいてくれるから会社が成り立っている」という意識を感謝の気持ちを持つことが、とても大切です。
1-9.人材が育つ環境がない
人材が育つ環境がない、というのも、従業員との関係が悪化する原因になります。
割り振られた仕事をこなすだけで、誰も何も教えてくれないという環境だと、従業員が「私は経営者(や上司)から大切にされていない」と感じてしまうことがあります。
すると、「自分も経営者を大切にする必要はない」と感じるようになり、お互いの溝が広がってしまいます。
1-10.つい「辞めれば?」と言ってしまう
従業員に対してどんなにイライラしたことがあっても、「辞めれば?」という言葉だけは言ってはいけません。
「辞めれば?」と言ってしまった瞬間、従業員との関係は一気に悪化します。
「辞めれば?」という言葉は、「あなたは必要不可欠な人ではない」という意味にもとれるし、「辞めれるもんなら辞めてみろ!」という脅しにもとれます。
従業員にとっては、辞める辞めないの問題ではなく、精神的に非常にショックな言葉でしょう。関係性が悪化するのも当然です。
「辞めれば?」という言葉だけは、絶対に言わないように気を付けましょう。
以上が「経営者と従業員の関係が悪化する10の理由」でした。
従業員との関係が悪いという場合は、まずはこの10のことをやってしまっていないか確認しましょう。
その上で、もしやってしまっている場合は、これから改善していくことが大切です。
続いては、経営者と従業員の関係を改善するために「経営者と従業員の考え方の違い」を確認していきます。
大前提として、経営者と従業員は全くの別物です。考え方が違うことを理解して初めて、関係を改善していくことができます。
非常に重要な話なので、じっくりと読んでみてください。
2.経営者と従業員の考え方の違い
第2章では、「経営者と従業員の考え方の違い」として、以下の3つの違いを確認していきます。
- お金
- 時間
- 人間関係
会社を繁栄させ、従業員とその家族を食べさせていかなければいけない経営者と、決まった時間に働いていれば給料が貰える従業員では、考え方が違うのは当然です。
にもかかわらず、従業員に対して最初から「自分と同じように考え、仕事に責任を持ってくれる」という前提で関わってしまうと、うまくいきません。
経営者と従業員の違いを知り、従業員に寄り添ったコミュニケーションをとることが、関係の改善に繋がります。
一つずつお伝えするので、改めてこれを機に理解を深めていきましょう。
2-1.お金
経営者は従業員に決まった給料を支払う義務があります。
たとえ会社の売上が下がり、利益がなかったとしてもです。
なので、仕事に対して真剣に、責任感を持って取り組むのは当然です。
働いてお金を生み出し続けなければ、会社は倒産し、従業員を路頭に迷わせてしまうからです。
しかし、従業員は毎月決まった給料を会社に振り込んでもらえます。
仕事の成果によってボーナスや昇給は多少変わりますが、基本的には就業時間に働いてさえいれば給料が貰えます。
だから、仕事に対しての危機感や責任感が生まれにくいです。
極端な場合、「どうせ決まった給料しかもらえないんだから、できるだけラクして働こう」と思う従業員もいるはずです。
つまり、経営者は「お金は生み出すもの」、従業員は「お金はもらえるもの」という考えの違いがあります。
まずはこのお金の考え方の違いがあることを認識した上で、関係性を作っていくことが大切です。
2-2.時間
時間の使い方も経営者と従業員で大きく異なります。
経営者は、毎日24時間仕事のことを考えている、という場合がほとんどではないでしょうか。
寝ている時間や家族との時間に、ほんの少し仕事を忘れる時間はあるかもしれませんが、ほとんどの時間は頭の中に仕事のことがあるはずです。
しかし従業員は、就業時間中は仕事の時間、それ以外はプライベートの時間、と時間を分けて考えている場合が多いです。
2016年の労働政策研究・研修機構の調査では、「仕事以外の時間を犠牲にしてでも会社に貢献すべきだ」「仕事以外の時間はしっかり確保し、一定の範囲で会社に貢献すべきだ」という2択の項目で、74.6%が後者を選んでいます。
仕事に対する時間の使い方も、経営者と従業員では大きく異なることを認識しておくことが重要です。
2-3.人間関係
人間関係も経営者と従業員で大きく異なります。
たとえば経営者なら、従業員が育つ環境を作り、共に会社を繁栄させる仲間として関係性を作りたい、と思っているかもしれません。
しかし従業員は、自分が楽しく働ける職場であればいい、と思っている場合があります。
人間関係については、人それぞれ考え方が違うので、一概に「みんながこうだ!」とは言えません。
ですが、経営者と従業員では考え方に大きなギャップがあるのは知っておくべきです。
以上が「経営者と従業員の考え方の違い」でした。
これは「従業員の意識が低いからダメだ」と言いたいわけではありません。
あくまで「経営者と従業員では考え方のギャップが大きい」ということを認識することが大切です。
なぜなら、関係性を良くするには「お互いの考え方の違いを埋めていくこと」が必要だからです。
それではここから、「経営者と従業員のギャップを埋めて、関係性を良くする具体的な方法」をお話ししていきます。
この先の話を読んでいただくと、従業員があなたを信頼してくれ、言う通りに働いてくれ、どんどん育っていってくれるようになる方法がわかります。
3.経営者と従業員の理想的な関係とは?
経営者と従業員の理想的な関係は、従業員に「この経営者についていけば、自分の人生がより良くなっていく!」と思ってもらえる関係です。
従業員から「ついていきたい!」と思ってもらえたら、同時に以下のことも実現できます。
- 従業員から信頼される
- 従業員が言うことを聞いてくれる
- あなたを(会社を)盛り上げようと働いてくれる
このような状態になったら、どのくらい仕事がしやすくなるでしょうか。
あなたが従業員と理想的な関係になれたときのことを、少し想像してみてください。きっと今よりも、従業員との関係の悩みが減り、やるべき仕事に集中できているはずです。
では、具体的にどうやって理想的な関係を作ればいいか?
そこで次は「経営者と従業員の理想的な関係を作る10の方法」をお伝えします。
出来そうなことから実践していくことで、従業員との関係が少しずつ理想に近づいていくはずです。
4.経営者と従業員の理想的な関係を作る10の方法
経営者と従業員の理想的な関係を作る方法は、以下の10個です。
- 経営理念を作る(再確認する)
- 従業員の話をよく聞く
- ミッションリンクを行う
- 役割と役目を明確にする
- 従業員をモチベートする
- 「~すべき」という価値観の押し付けを捨てる
- 従業員に対して感謝する
- 「従業員とその家族を幸せにする!」という意識を持つ
- まずは1人の従業員と理想的な関係を作る
- 悩み相談できる相手や場を持つ
1つずつ詳しくお伝えしていきます。
4-1.経営理念を作る(再確認する)
経営理念を掲げ、従業員に浸透させることはできていますか?
経営理念を作り、会社の輝かしい未来のイメージを従業員に伝えていくことは非常に重要です。
従業員に会社の輝かしい未来をイメージしてもらうことで、「そんな会社で働いていたい!」「そんな風に社会に貢献できる会社で働いていたい!」と思う人が増えます。
それは、「この会社についていきたい!」と思う従業員が増えるということです。
すると、「この会社を盛り上げるにはどうすればいいか?」ということを一緒に考えてくれるようになります。
経営理念の作り方については別記事『経営理念の作り方|重要な3つの要素を事例と共に解説』でお伝えしています。もしこれから経営理念をブラッシュアップしていくのであれば、参考に見てみてください。
4-2.従業員の話をよく聞く
経営者と従業員の関係を良くするためには、従業員の話を聞くことが非常に重要です。
第2章でお話ししましたが、経営者と従業員には考え方のギャップがあります。
だから、直接話してみないと「従業員が何を考えているか?」「指示はちゃんと伝わっているのか?」が詳しくわかりません。
あなたがちゃんと指示をしたつもりでも、従業員は理解できていないことが当たり前のようにあります。
だからこそ従業員の話をよく聞き、従業員が何を考え、何が伝わっていないのかを知ることが大切です。
それを知るからこそ、経営者と従業員のギャップを埋める方法を考えていくことができます。
逆に言えば、従業員と話をしておらず、従業員のことが全く分からないと、経営者と従業員の関係改善方法が全く思いつかない、ということになりかねませんので、注意しましょう。
4-3.ミッションリンクを行う
ミッションリンクとは、経営者の目的と従業員の目的を、部分的にでもいいから一致させることです。
目的を一致させることで「この会社で頑張れば、自分の人生ももっと良くなる」と従業員に思ってもらうことができます。
たとえば、経営者は「会社を繁栄させる」、従業員は「安定した給料をもらい、家族を幸せにする」という目的を持っていたとしましょう。
この状態だと、経営者と従業員の目的が全然違うので、経営者がいくら「会社を繁栄させるぞ!」と言ったところで、従業員には響きません。「会社が繁栄したところで、儲かるのは会社や経営者だけじゃないか」と思うからです。
ですが、経営者の目的を「会社を繁栄させることで、従業員の給料を上げ、長く安定して給料を払い続けることができる」とすると、従業員の目的と一致する部分が出てきます。
一致させた後は、内容を経営理念に盛り込んだり、朝礼や査定面談などで直接伝える機会を作ったりします。
すると従業員は「この会社で頑張れば、自分の目的も達成できる!」と思うようになり、仕事に対して意欲を高めてくれます。
このように、経営者(会社)の目的と、従業員の目的を一致させることで、経営者と従業員が同じ目的に向かって進んでいくことができます。
4-4.役目と役割を明確にする
経営者と従業員の関係を改善するには、従業員の役目と役割を明確にすることも大切です。
役目とは、会社を通して従業員が社会にどんな貢献をするか、ということです。
役割とは、役目を達成するために任された仕事や任務です。
役目と役割を明確にすることによって、従業員が「こういう未来のために、今この仕事をしているんだ」という意識を持てるようになります。
すると、同じ目的に向かっていく仲間という関係で、仕事をしていくことができます。
4-5.従業員のやる気を高める
従業員のやる気を高めることで、経営者と従業員の関係を改善することができます。
自分のやる気を高めてくれる人が嫌い、という人は、ほとんどいません。
なので、従業員のやる気を高めれば高めるほど、関係性を良くしていくことができます。
従業員のやる気を高めるには、以下の方法が効果的です。
- 従業員の良いところを見つけ、指摘してあげる
- 従業員の強みに合う仕事や役割を与える
- 結果だけでなく取り組み方も褒める
ぜひ、やってみてください。
4-6.「~すべき」という価値観の押し付けを捨てる
「~すべき」という価値観の押し付けをやめると、従業員との関係性を改善することが出来ます。
多くの人は、一方的に他人から価値観を押し付けられることを嫌います。
たとえば、「会社の忘年会には絶対に参加すべきだ」といった価値観です。
価値観の押し付けをしてしまうと、忘年会に参加したくない従業員からは、「ウチの経営者は個人の自由を尊重してくれない」と不満を持たれてしまうかもしれません。
従業員に不満がたまると、関係の改善が難しくなります。
なので、「~すべき」という価値観の押し付けをやめることが、関係改善の一歩になります。
4-7.従業員に対して感謝する
従業員に対して感謝の気持ちを持つことも、関係改善に繋がります。
会社のために働いてくれる従業員がいるからこそ、会社が繁栄していくことができ、あなたが経営者という立場にいることができます。
「いつもありがとう」という気持ちで普段から従業員に接することで、感謝の言葉をかけることができるはずです。
すると、従業員も普段の頑張りが報われた気持ちになります。
「あなたについていこう」という気持ちを持ってくれる従業員も出てくるでしょう。
4-8.「従業員とその家族を幸せにする!」という意識を持つ
「従業員とその家族を幸せにする!」という意識を持つことでも、従業員との関係を改善していくことができます。
経営者が「従業員とその家族を幸せにする!」という意識を持って働き、その姿勢を従業員に見せていくことで、従業員のやる気が高まります。
中には「経営者が自分たちのために働いてくれているから、自分も経営者のために働くぞ!」と思ってくれる従業員も出てきます。
そうなると、経営者と従業員の関係は一気によくなります。
4-9.まずは1人の従業員と理想的な関係を作る
従業員がたくさんいる場合、一気に全員との関係性を改善するのは難しいかもしれません。
その場合は、まずは1人の従業員と理想的な関係を作りましょう。
1人と理想的な関係を作れると、そこには経営者と従業員の理想的な関係の「型」ができます。
その「型」ができたら今度は、1人、2人、3人、と「型」を使って理想的な関係を広げていくようにします。
するとどこかのタイミングで理想的な関係性が多数派になり、一気に会社全体の経営者と従業員の関係性が変わります。
なかなか従業員との関係を改善するのが難しい場合は、まずは1人の従業員と理想的な関係を作っていきましょう。
4-10.悩み相談できる相手や場を持つ
経営者と従業員の関係を改善するには、外に悩みを相談できる相手や場を作ることも大切です。
人間関係は、一人では解決できないこともたくさんあります。ですが、一人で悩んでいたときには解決策が思いつかなかったのに、人に相談してみたらあっさり解決方法がわかってうまくいった、ということもあります。
なので、いつでも気軽に相談できる相手を持っておくことは、意外に重要です。
相談相手がいるだけでも、心の余裕が生まれ、従業員とのコミュニケーションがうまくいくようになることもあります。積極的に、相談できる相手を探してみましょう。
以上が「経営者と従業員の理想的な関係を作る10の方法」でした。
いきなり全部の方法をやる必要はありません。
まずはできそうなこと1つか2つピックアップして、実践してみてください。
実践することで、従業員との関係がどんどん改善していくはずです。
5.まとめ
経営者と従業員の関係が悪化する理由は、以下の10個です。
- 経営者の言うことがコロコロ変わる
- 理不尽な叱責をしている
- 従業員に対して「自分と同じように働け」と要求する
- 指示に対しての理解度にギャップがあることに気づかない
- 従業員の話をきちんと聞いていない
- 従業員を甘やかしすぎている
- 従業員に尊敬されていない
- 「感謝」が足りていない
- 人材が育つ環境がない
- つい「辞めれば?」と言ってしまう
また、経営者と従業員の理想的な関係は、従業員に「この経営者についていけば、自分の人生がより良くなっていく!」と思ってもらえる関係です。
経営者と従業員の理想的な関係を作る方法は、以下の10個です。
- 経営理念を作る(再確認する)
- 従業員の話をよく聞く
- ミッションリンクを行う
- 役割と役目を明確にする
- 従業員をモチベートする
- 「~すべき」という価値観の押し付けを捨てる
- 従業員に対して感謝する
- 「従業員とその家族を幸せにする!」という意識を持つ
- まずは1人の従業員と理想的な関係を作る
- 悩み相談できる相手や場を持つ
経営者と従業員が理想的な関係になれれば、同じ目的に向かって努力していく仲間となり、従業員がよく働き、会社が繁栄していきます。
結果、より大きい社会的な貢献ができているはずです。
そのためにも、一歩踏み込んで、従業員との関係を改善していきましょう。
最初は、従業員とぶつかってしまうこともあるかもしれません。
ですが、ぶつかることは、一歩踏み込んだからこそ起きているのであり、関係が改善に向かっている良い証拠です。
実践しながら関係を改善していき、より良い組織を作っていきましょう。