経営者・起業家・リーダーのための仕事の秘訣
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2019.10.06 更新|2019.08.24 公開| 自己成長

徳を積む7つの方法|仕事や人生を豊かにする徳とは良い想いや行いのこと

徳を積む7つの方法|仕事や人生を豊かにする徳とは良い想いや行いのこと

徳を積むとは、善い行いをして目には見えない世界に徳を貯めていくものとイメージしてください。

具体的には、以下のような事が徳積みになります。

  • 寄付をする
  • 困っている人を助ける
  • 汚れている場所の掃除をする

徳を積むと、良いパートナーとのご縁に恵まれたり、収入が増えたり、幸せに感じることが増えるようになります。

逆に、頑張ってるのに報われない、出会う人に恵まれない、何をやっても上手く行かないのは、徳が足りないからかもしれません。

とはいえ、なぜ徳が足りないと良いことが起こらないのか、なぜ徳を積むことが良いことなのか分からないと思います。

そこでこの記事では、今まで1万人以上のビジネスパーソンに良い影響を与えてきた経営コンサルタント『小田真嘉』さんに伺った、徳の概念と貯め方、そして今すぐできる徳を積む方法についてお伝えします。

小田さんはよく「長く活躍されている方、長く続いているお店や会社は、必ず徳を積む何かしらのことをされています」という話をします。

豊かな人生や仕事をするためには、徳がとてもとても大切ということです。

まず初めに、徳とは何かということからお伝えします。今日からできる徳の貯め方もお伝えしていますので、このまま続きをご覧になってみて下さい。

「徳」とは良い想いや行いのこと

徳を積むの「徳」とは、人や世の中の為になる良い想いや行いのことです。

以下のようなことが徳になります。

  • 道に落ちているゴミを拾う
  • 汚れたところを掃除する
  • 神社にお玉串料を納める
  • 困っている人を助ける
  • 気づきや学びを与える
  • 命を助ける

そして「徳を積む」とは良い行いを続けていくことです。

銀行にお金を預けると残高が貯まっていくように、徳を積むことで目には見えない世界に徳が貯まっていくとイメージすると、この記事でお伝えする内容が理解しやすいと思います。

あなたは「なぜかあの人だけ、良い人とのご縁に恵まれてるように見える」「なぜかあの会社は、事業がうまくいっている」と感じたことはありませんか?

そのように「なぜか上手く行っている」人や会社は、普段から徳を積む生き方や働き方をしているのかもしれません。

「積善(せきぜん)の家には必ず余慶(よけい)あり」という言葉があります。

これは何かといったら「良いことをして徳を積む家には、その報いが子孫まで続くよ」というものです。

小田さんは自身が開催している講座の中で、以下のような話をしていました。

「昔からの言い伝えで『積善の家には余慶あり』という言葉があります。これは『徳を積んでいたら必ず良い報いとして恵があるよ』というものです。

けれども、不積善といって、徳を積んでない家にはあんまり良くないことがあるよ。だから徳を積みましょうね。

家を繁栄、発展させるためには、家全体で、家族みんなで協力して良い行いをしましょうという教えがあるんです」

昔から、良い行いをして徳を貯めていくと、良いことが身の回りに起こると考えられていたのですね。

徳を積む具体的な方法は後述するとして、先になぜ徳を積むと良いことが起こるのか具体例を交えながらお伝えします。

なぜ徳を積むと良いことが起こるのか

なぜ徳を積むと良いことが起こるようになるのかというと、見えない世界に貯めた徳を引き出せるようになるからです。

といってもよく分からないと思うので、徳を信頼に置き換えてお伝えします。

たとえあなたが、恋人と別れて落ち込んでいる友人の話を親身になって聞いて励ましてあげたとします。

すると話を聞いてもらった友人は、あなたにとても感謝しました。すると友人の中に、あなたに対する「信頼」が貯まります。

その信頼が貯まれば貯まるほど、今度はあなたが困ったり落ち込んだりした時に助けてくれるかもしれません。

これは「信頼」を貯めていたから助けてもらえたわけです。

講座の中で小田さんは、以下のようなことを話していました。

「例えば、あなたのお仕事で、クライアントさんやお客さんに寄り添って面倒を見ました。手と手を取って行動して教えました。

それによって、その人から信頼されました。その信頼も徳の1つです。

そして、自分が困った時にその人が『自分は恩を感じてるから手伝いますよ』『やることあるけど、手伝わせて下さい』と言ってくれるかもしれません。

それは恩を感じてるから、恩返しをするわけじゃないですか。すると現実が変わっていきますよね。

つまり、信頼も徳の1つなんです」

他にも嘘をつかない、周りを助けるなど、周りの人達から信頼される行動をとっていたら、貯まった信頼が変換されて、素晴らしい方とのご縁をつないでもらえるかもしれません。

仕事で上司や同僚に信頼されるような働き方をすることで、大きな仕事を任せられたり、出世したりして、望んだ成果を手に入られるかもしれません。

そのように徳を貯めていくほど、貯まった徳が素晴らしい人との出会いや仕事の成功などに変換されて、あなたの身の回りに良いことが増えていくはずです。

活躍する有名人や経営者が寄付をする理由

活躍する有名人や経営者が寄付をしているのは、寄付をして人の役に立つほど、より大きな徳積みになるからです。

徳の概念があるかどうかは分かりませんが、長く活躍している有名人や経営者、会社は「徳を積む」行いをしています。

例えば、お笑い芸人のサンドウィッチマンさんは、東日本大震災のあと、東北魂義援金を開設し今でも寄付をし続けています。

単独ライブのグッズ売り上げの全てを寄付しているそうです。その思いに共感した芸能人や一般の方など全国からも寄付が集まり、とても大きな金額を寄付されています。

サンドウィッチマンといえば、好きな芸人ランキングで1位になるほど大人気のお笑い芸人さんですが、人知れず徳を貯める生き方や働き方をしているから人気があるともいえるかもしれません。

また、経営の神様と言われた松下電器(現パナソニック)の創業者、松下幸之助さんの言葉に「人間として一番尊いものは徳である」というものがあります

松下幸之助さんも莫大な寄付をされていた方です。有名な話では、東京の浅草寺にある雷門は、松下幸之助さんが寄進したことで再建されました。

他にも多くの経営者が寄付をしています。日本電産会長の永守重信さんは、32億円の寄付をして市民会館を建設しています。ソフトバンクの孫正義さんは、東日本大震災の後に100億円を寄付しています。

他にもイチロー、ダルビッシュ有、本田圭佑、長谷誠さんなど、長く活躍している方は、みなさん何かしらの寄付をしたり慈善事業に力を入れています。

お伝えしたのは有名人や経営者ですが、有名人や経営者でなくても、日頃から良い行いをしていくこと、良い行いをしようと意識することが大切です。

そこで次の章では、徳を積むことができる5つの方法をお伝えします。

体施・物施・顔施・念施・法施で徳を積む

徳の積み方には、5つの方法があります。

  • 体施(たいせ)
  • 物施(ぶっせ)
  • 顔施(がんせ)
  • 念施(ねんせ)
  • 法施(ほっせ)

具体的な徳の積み方については後半でお伝えするので、まずは上記の5つの方法について1つずつ解説します。

1:体施(たいせ)

体施とは、体を動かして人や世の中のお役に立つ行いをすることをいいます。

家の中や会社を、体を動かして掃除することも体施です。体調を崩した家族や仲間の看病をするのも体施になります。

お母さんが家族の為にご飯を作ることも体施です。

体を動かして人や世の中の為になることは徳積みになるので、思い付いたものを行動してみて下さい。

2:物施(ぶっせ)

物施とは、プレゼントをしたり、自分が持っているものをあげたりすることです。

お世話になった人に手土産を持っていくことも物施になります。着なくなった洋服を、喜んで受け取ってくれる人にプレゼントするのも物施です。

相手が嫌がるようなものや、いらないものをプレゼントしても物施にはなりません。相手が喜ぶものをプレゼントするのがポイントです。

3:顔施(がんせ)

安らいだり良い気持ちになったりするような表情をして、周りに良い影響を与えることを顔施(がんせ)といいます。

いつもニコニコしている、少しだけ微笑んでいるなど…その人の顔を見ただけで、ホッとしたり、安らいだりする表情を見せることがポイントです。

いつもニコニコしている人のそばにいると、こちらの気持ちも温かくなるかと思います。

4:念施(ねんせ)

人や世の中の幸せを祈ることを念施(ねんせ)といいます。

大切な人の幸せや豊かさを心から祈ることも念施です。会社の同僚やお客様の発展、や繁栄を祈ることも念施になります。

人や世の中の幸せや豊かさ、繁栄や発展を祈ることが徳積みになるなら、やらない理由はありませんよね。

5:法施(ほっせ)

人生が豊かになるような教えを説くことを法施(ほっせ)といいます。

法施について、講座の中で小田さんは以下のように話していました。

「歯医者さんでしたら、歯の治療は体施です。こういう風にしたら歯は保てますよ、ブラッシングはこうした方がいいですよ、と歯について教えてあげる。それによって、その人の人生が良くなるのが法施です」

以上、5つの徳を積む方法をお伝えしましたが、徳はどんな方法でも貯めることができます。

体を動かして人のお役に立って(体施)で徳を積むことができれば、ただただ人や世の中の幸せを祈ること(念施)も徳積みになります。

笑顔でいて表情や存在で徳を積むこともできますし、人が喜ぶものをプレゼントしても徳積みになります。

どんな方法でもいいので、人や世の中のことを想い良い行いをすることが大切です。

次の章では、今日からできる徳を積む具体的な7つの方法をお伝えします。

今日からできる徳を積む7つの方法

徳には、誰かに見られたり知られていたりする状態で行う徳『陽徳』と、誰にも知られずに行う徳『陰徳』があります。

これからお伝えする方法を“誰にも知られない状態で行えば陰徳になる”のですが、陰徳については別記事『陰徳とは密かにする良い行いのこと|今すぐできる陰徳を積む方法』で解説しています。よければ併せて参考にしてみて下さい。

今日からできる徳を積む方法が、以下の7つです。

1:汚れている場所をきれいにする

汚れている場所を綺麗にすることで徳積みになります。

方法は一つではありません。

  • 自宅の掃除をする
  • 会社の掃除をする
  • 道に落ちているゴミを拾う
  • 水浸しになったトイレを掃除する

みんなが使う場所をきれいにすることで、そこを使う人達に良い影響を与えることができます。それ自体が徳積みです。

掃除は体を動かして施しをする「体施」になりますし、掃除した場所を使う人達が穏やかな気持ちなるように、祈りながら掃除をすると「体施と念施」で徳積みになります。

祈りを込めて掃除をすると、掃除した場所がまるで神社にいるかのような清々しさを感じたり、大自然の中にいるかのような澄んだ空気に変わったりします。

2:寄附や募金をする

寄付や募金も徳積みになります。

お金は徳が変換された1つの形です。自分の元に来たお金(徳)を、困っている人や世の中に役立てるために使うこと。それ自体が徳積みになります。

ただし、寄付をする団体やNPOには注意が必要です。寄付金を横領したり、私利私欲のために使う人がいたことがニュースになっていました。

寄付をする際は、お金を現地に使っている団体かどうかしっかりと調べてから寄付をすることが大切です。

3:神社にお玉串料をお布施する

神社へ行きお玉串料(おたまぐしりょう)を奉納することも徳積みになります。

お玉串料とは、神社に奉納する供物(お金)のことです。お賽銭箱に入れるお金とは違い、熨斗袋(のしぶくろ)にあなたが神様にお供えしたいと思う金額を入れて神社に奉納します。

神社へ時間と労力をかけて行き、神様にお玉串料を奉納する。すると体施と物施になります。

4:周りの人に笑顔で接する

会社の同僚や家族などに笑顔で接することも徳積みなります。笑顔で接することが、顔で施しをする「顔施」になります。

満面の笑みではなくても、柔らかい表情に変えるだけで、周りにいる人も自然と心が和らいだりするものです。

逆に、イライラして眉間にしわを寄せていたり、怖い表情を見たりすると、なんとなく嫌な気持ちになると思います。

なので、人と接する時には、口角を少し上げて柔らかい表情を意識して接してみてください。

表情が柔らかくなってくると、喋りやすい人に思われたり、優しそうな人だと思われたり、いい印象を持ってもらうことができます。初めは慣れないかもしれませんが、少しずつ良い変化が起こるはずです。

5:周りの人の幸せを心から祈る

たとえば家族や友人、仕事であれば社員(同僚)やお客様などの幸せを心から祈ることも徳積みになります。

不思議なもので、人の幸せを心から願うと、願っている自分まで元気になったり幸せな気持ちになるものです。

相手の幸せを祈っていたら、その空気や雰囲気で伝わって大切な人との関係性がさらによくなるかもしれません。

大切な人の幸せや豊かさを祈ることは、時間も場所も体力もいりません。ただただ、相手の幸せを祈ることが徳積みになるので実践してみてください。

6:人を育てる・育つ場を作る

人を育てる・人が育つ場を作ることも大きな徳積みになります。

人を育てたり、人が育つ場を作ったりすることも大きな徳積みになります。それらは物施や法施にあたります。

小田さんは次のように話していました。

「人に何か学びになることを教える、伝える、気づきを促す。悟るのを手伝う。閃きやアイディアになるような助けをする。一緒に考える。というのが徳を積むことになります。

人の才能や能力が開花するのをサポートするのもそうです。社員や部下や後輩を育てて、教えて、面倒を見て、能力が開花するように手助けをしたら徳が積まれていきます。

その人の能力や才能が開花するように面倒を見るのは、とてもとても大きな徳積みということです」

特別な専門知識がなくても大丈夫です。あなたがこれまで得てきた教訓や身に着けてきた知識を、誰かに役に立つように伝えることを意識してみて下さい。

7:プラスの感情を与える

家族、友人、同僚など、周りの人にプラスの感情を与えることも徳積みになります。

方法はいろいろあります。

  • プレゼントをあげる
  • 笑顔で接する
  • 言葉で励ます
  • 勇気付ける
    など

答えは一つではありません。

どうしたらプラスの感情を与えられるかな?という問いを常に持ち、考えてみて下さい。

そして、相手が喜びそうなことを思いついたら実践してみてください。きっと良い変化が起こるはずです。

まとめ

徳とは良い行いのことで、「徳を積む」とは良い行いを続けていくことです。

そして徳を積むと、素晴らしい人との出会いやお金が増えるなど、あなたの身の周りに良い事が増えていくはずです。なので、日常の中に徳を積む行いを取り入れてみて下さい。

今日からできる徳を積む方法は、以下の7つをお伝えしました。

  • 汚れている場所をきれいにする
  • 寄附や募金をする
  • 神社にお玉串料をお布施する
  • 周りの人に笑顔で接する
  • 周りの人の幸せを心から祈る
  • 人を育てる・育つ場を作る
  • プラスの感情を与える

何か一つでもいいので、今日から実践してみて下さい。

徳が貯まってくると、良い人との出会いが増えたり、お金に恵まれたり、幸せに感じることが増えていきますので。

小田真嘉(おだ まさよし)

監修・小田真嘉(おだまさよし)

経営者とリーダーの相談役(歴18年目)。創業450年の老舗企業から革新的ベンチャーまで4000社以上をコンサル。人生のどん底を何度も経験し、あらゆる成功の闇に直面したことから、生きる意味と働く目的を探究。1万人との対話と師の教えから仕事・会社・家庭の「成長4段階説(4つのステージ)」を体系化。複数の企業顧問も務めながら、仕事と人生のステージを上げるための経営コンサルティングとビジネス講座を行う。働き方と生き方の次元を一気にあげる会員制ビジネスコミュニティ「NEXT DIMENSION」を主催。